なぜ大の里は、百戦錬磨の幕内力士たちを相手にこれほど圧倒的な相撲を取ることができるのか。その強さの理由を解剖すると、3つの明確な技術的・肉体的アドバンテージが浮かび上がります。
第一に、立ち合いにおける爆発的な前進力です。192cm・180kgを超える巨体でありながら、踏み込みのスピードが極めて速く、相手の胸へ真っ向から当たる推進力は現在の角界でトップクラスを誇ります。
第二に、師匠直伝の「おっつけ」の威力です。相手の腕を下から強烈に跳ね上げるおっつけによって、相手の体勢を浮かせ、自由な攻め手を封じ込めます。左のおっつけが深く入った瞬間、相手力士は上体が起き、なす術なく土俵際へ押し込まれる展開が定番化しています。
第三に、体幹の強さと腰の重さです。恵まれた骨格に質の高い筋肉が均等についているため、相手に強烈な引き技やいなしを喰らっても、足が揃わずに残すことができます。テレビ解説や関係者の証言でも「相撲の基本である前傾姿勢が崩れないことこそが最大の武器」と高く評価されています。