住友グループを語る上で、ネットやビジネス界で頻繁に誤解されている2つの決定的なファクトを整理します。
誤解1:かつての「住友御三家」住友金属工業はどこへ消えたのか?
歴史的に、住友グループの御三家といえば「住友銀行(現・三井住友銀行)」「住友金属工業」「住友化学」を指していました。しかし、現代の住友グループ企業一覧を見ても住友金属工業の名前はありません。
住友金属工業は、2012年10月に新日本製鐵と経営統合を行い「新日鐵住金」となり、その後2019年に「日本製鉄」へと商号変更しました。この統合に伴い、同社は住友グループの白水会から正式に離脱しています。かつてグループの象徴だった名門企業であっても、世界的な鉄鋼再編の波の中で生き残りをかけて他系列と一体化し、グループを巣立っていったという歴史は、住友の合理的な一面を物語っています。
誤解2:「結束の住友」はグループ内で馴れ合いをしているのか?
「結束の住友」という言葉から、「グループ企業同士で優先的に発注し合い、互いを守り合う閉鎖的な連合体」とイメージされがちですが、実態は全く異なります。元幹部や現場社員の証言によると、「住友の商標(井桁マーク)に対する規律は極めて厳しいが、ビジネスの現場では他社と同等以上にコストと品質をシビアに見積もる」のが住友の伝統です。
グループ企業だからという理由で安易に甘やかすことはなく、各社が独立採算のプロフェッショナルとして自立しているからこそ、強固なブランド価値が今日まで維持されています。