長く愛される国民的商品であるからこそ、インターネット上や口コミではいくつかの誤解がまことしやかに語られています。ここでは代表的な3つの誤認を整理し、事実関係を正しく検証します。
第一の誤解は、「バーモントカレーにはリンゴ酢(お酢)がそのまま入っている」という説です。前述の通り、「バーモント健康法」の原典はリンゴ酢とハチミツですが、実際のバーモントカレーの原材料にリンゴ酢そのものは含まれていません。固形カレールウに強い酸味を持ち込むとスパイスの風味が相殺されてしまうため、ハウス食品は「酢ではなくリンゴ果汁・ペースト」を使用し、果実の爽やかさと甘みのみを抽出する設計を採用しました。
第二の誤解は、「アメリカのバーモント州に実際に存在する郷土カレーを輸入した」という思い込みです。アメリカのバーモント州にカレーの伝統料理が存在した歴史はなく、米国のバーモント州民に「バーモントカレー」を見せても「なぜ自分たちの州名が日本のカレーになっているのか」と驚かれるのが実情です。あくまでも健康法の名称を借用した日本独自の完全オリジナル商品です。
第三の誤解は、「子ども向けだから砂糖を大量に入れて甘くしているだけではないか」という偏見です。バーモントカレーの甘味設計は、単糖類による単純な甘さではなく、リンゴやバナナなどの果実ペースト、乳製品、チャツネ、そして選び抜かれたハチミツが複雑に絡み合った重層的なコクです。裏面表示を見れば明らかなように、20種類以上の厳選されたスパイスがベースを支えており、決して「甘ったるいお菓子のようなカレー」ではない点に職人技が宿っています。