ビジネスの現場に目を向けると、女性優位の職場を巡る議論はより切実かつ複雑な様相を呈しています。掲示板やSNSなどのネットの反応では、「能力が横並びなら確実に女性が昇進する」「男性というだけで昇進ルートから外された」といった女性優位による逆差別を告発する投稿が後を絶ちません。
大手メーカーの人事担当者が匿名取材で明かした内情は、企業が抱えるノルマと現場の乖離を物語っています。
「ESG投資の評価基準や行政からの指導をクリアするため、次長・課長ポストへの登用で『女性候補を優先してリストアップせよ』という暗黙の社内指示が出ているのは紛れもない事実です。同じ成果を上げている男性社員を差し置いて抜擢せざるを得ないケースもあり、その男性のモチベーション低下をどうケアすべきか、現場のマネジメント層は板挟みになっています」(大手電機メーカー人事・40代男性)
一方で、抜擢された側の女性社員からも、決して歓喜の声ばかりが聞こえてくるわけではありません。過去の社内報インタビューや退職者アンケートからは、「下駄を履かされて昇進したのではないかという周囲の冷ややかな視線に耐えられない」「十分なサポートがないまま数値合わせのために管理職に据えられ、燃え尽きてしまった」という生々しい手記が残されています。
結果として、女性優位のメリット・デメリットは表裏一体です。メリットとして挙げられるキャリアの早期登用や発言権の向上がある半面、実力以上の下駄を疑われる心理的負荷や、職場の男性同僚との間に生じる感情的なしこりという重いデメリットを背負い込んでいるのが現場の実像です。