米寿祝いの予算設定は、家族間のバランス感覚が最も試される領域です。過度に高額な贈り物は受け取る側に心理的負債(気兼ね)を抱かせ、逆に形式的で安価すぎる品は長年の労苦に対する軽視と捉えられかねません。大手ギフト流通各社の購買動向調査および親族間贈答の実態データから導き出された標準相場と、熨斗(のし)のマナーを整理しました。
現金を包む場合や贈り物にかける熨斗(のし)の作法にも厳格なルールが存在します。長寿のお祝いは「何度繰り返しても喜ばしい出来事」であるため、水引には必ず「紅白の蝶結び(花結び)」を使用します。一度きりであってほしい婚礼や快気祝いで用いられる「結び切り」を使用するのは重大なマナー違反です。
表書きは上段中央に「祝米寿」「米寿御祝」「寿」と毛筆または筆ペンで濃く鮮明に記し、下段には贈り主の氏名をフルネームで記します。兄弟姉妹や家族一同で贈る場合は「子ども一同」「孫一同」と記載するか、連名であれば右から年長者順に最大3名まで並べ、それ以上の人数の場合は代表者名を中央に書き、左脇に「外一同」と添えて中包みに全員の芳名録を入れるのが礼儀です。