見た目の美しさを数値化した指標がバスト黄金比です。具体的には、首元にある左右の鎖骨の中心点と、左右のバストトップを結ぶ3本の線を結んだ際、「狂いのない正三角形(3辺の長さが等しい状態)」を描くことが理想とされています。
さらに横から見た場合、鎖骨の中心とバストトップを結ぶ角度が約45度であり、トップの位置が「肩先から肘までの距離のちょうど真ん中(中間点)」よりも高い位置に存在することが、若々しいお椀型を証明する条件です。
では、なぜこの黄金比が失われ、バストの崩れが進行してしまうのでしょうか。取材と医学的知見から判明した決定的な理由は以下の4点に集約されます。
第一に、乳腺と大胸筋をつなぎ止めているコラーゲン組織「クーパー靭帯の保護不足と損傷」です。クーパー靭帯はゴムのように一度伸びたり切れたりすると、現代の生体組織学において自然治癒や再生が極めて難しい組織です。歩行時や運動時の激しい揺れ、就寝時の重力分散を怠ることで靭帯が徐々に伸び、脂肪を支えきれなくなります。
第二に、土台となる筋肉の衰えです。バストの約9割は脂肪組織ですが、それを胸壁に固定しているのは大胸筋や小胸筋です。長時間のデスクワークやスマートフォンの操作による「巻き肩・猫背」が慢性化すると、胸筋が萎縮して血流が阻害され、バスト全体が下方向・外方向へと引っ張られます。
第三に、不適切な下着着用による「脂肪の流出と離れ乳の定着」です。サイズが合っていないブラジャーを着け続けると、本来バスト内にあるべき脂肪が脇や背中、二の腕へと逃げ込み、バージスラインが不明瞭になってしまいます。