大動脈解離が疑われる場合、受診すべき診療科は循環器内科または心臓血管外科です。しかし、突然の激痛に襲われている最中に自力で外来診療科を探すのは極めて危険です。
発症時は直ちに「119番」で救急車を要請してください。電話口では救急隊員や通信指令員に対し、次の3点を明確に伝えます。
- 1. 痛みの発生形態:「何時何分に、前触れなく突然激痛が起きた」
- 2. 痛みの部位:「胸と背中(あるいは腰)が引き裂かれるように痛む」
- 3. 基礎疾患:「高血圧の持病がある」「意識が朦朧としている」
これにより、救急隊は最初から大動脈解離や急性冠症候群を疑い、24時間体制で緊急手術や造影CT検査が可能な三次救急医療機関や心臓血管センターを選定して搬送します。造影CT検査は大動脈解離の確定診断において最も信頼性が高く、血管の裂け目の位置、解離の範囲、主要分枝の血流状態を数分で評価できます。