投球時に肘へ走る鋭い激痛や違和感は、靭帯損傷の代表的な前兆です。特に「リリースの瞬間にパチンと音がした」「ボールに力が伝わらず急激に球速が落ちた」「投球後に前腕の内側がしびれる」といった違和感を覚えた場合、肘側副靭帯断裂の典型的な症状が疑われます。
現場での初期判断としては、肘の内側に圧痛があるか、肘を外側に曲げる負荷をかけた際に緩み(不安定性)が生じるかを確認するストレステストを行います。その後、専門医のもとでMRI検査(磁気共鳴画像法)や超音波エコー検査を実施し、靭帯の断裂度合いや関節内の軟骨損傷、骨棘の有無を詳細に診断します。
完全断裂の場合は自然治癒が難しく手術が第一選択となりますが、部分断裂であればPRP療法(多血小板血漿療法)などの保存療法を選択し、組織の修復を試みるケースも増えています。