乾燥帯に暮らす人々の服装は、一見すると暑そうに見える全身を覆うゆったりとしたローブスタイルが基本です。中東のアラブ諸国で見られる「トーブ」や「カンドゥーラ」、頭を覆う布「クフィーヤ」には、明確な機能的理由が存在します。
直射日光による皮膚の火傷を防ぎ、乾燥した空気による汗の急速な蒸発を防いで体温の上昇を抑える効果があります。さらに、砂漠特有の激しい砂嵐から目や口、皮膚を守り、昼と夜の気温差(日較差)に対応するために、布地の間に空気の層を作る工夫がなされているのです。
一方、オーストラリア内陸部の乾燥地帯では、広大な乾燥草原を利用した大規模な企業的牧畜(肉牛や羊の放牧)が行われています。水不足に対応するため、地下深くの被圧地下水を掘り抜く掘り抜き井戸(自流井)が整備され、過酷な乾燥環境でも産業を維持する近代的な適応が進んでいます。