せっかくストックした茄子が解凍後に台無しになってしまう最大の原因は、茄子特有の水分量とポリフェノールオキシダーゼ(酸化酵素)の働きにあります。水分をたっぷり含んだ生の茄子をそのまま冷凍すると、内部の水分が大きな氷の結晶へと成長し、繊細な細胞壁をずたずたに破壊してしまいます。
その結果、解凍時に水分がドリップとして一気に抜け落ち、スポンジのようにスカスカで弾力のない「ぶよぶよ食感」に変化します。さらに、アクの主成分であるポリフェノールが空気に触れて酸化することで、食欲をそそらない黒ずんだ色に変色してしまいます。美味しさを守るためには、「細胞破壊を最小限に抑える急冷」「油による皮膜」「加熱による酵素の不活性化」のいずれかを施すアプローチが不可欠です。