ファミコン世代のプレイヤーの間で語り草となっていたのが、いわゆる「会心の一撃裏技(8回逃げバグ)」です。戦闘中に「にげる」コマンドを連続して8回失敗させると、以後の通常攻撃がすべて会心の一撃になるというプログラミング上の仕様悪用でした。
結論から明言すれば、DS版においてこの会心の一撃裏技は完全に修正されており、使用することはできません。プログラムの基礎構造がアルテピアッツァの手によってゼロから再構築されたため、逃走失敗カウンターが会心判定のメモリアドレスを上書きする現象そのものが存在しないためです。ネット上に散見される「DS版でも特定の操作で再現可能」という記述はすべて誤謬に基づいています。
その一方で、リメイクに伴う仕様の近代化と変更点は、プレイ体験を根本から向上させています。FC版およびPS版との決定的な違いは以下の点に集約されます。
第一に、仲間会話システムが2画面のレイアウトに美しく統合された点です。フィールドや町、イベントごとに全仲間に固有の台詞が用意されており、これまで寡黙だったライアンやブライ、クリフトの人間味が鮮烈に描き出されます。第二に、FC版の「めいれいさせろ」が存在しなかった作戦AIが廃止され、全章・全キャラクターを完全にプレイヤーの意図通りに操作可能となった点です。これにより、クリフトが無意味にザキを連打するような悲劇は過去のものとなりました。