「マングースvsハブどちらが強いか」という問いは、単純な強弱比較として答えを出せるものではない。むしろ「条件」によって結果が大きく変わることが、現代の動物学研究によって明らかになっている。
マングースの最大の武器は、ニコチン性アセチルコリン受容体の変異にある。多くの毒蛇の神経毒はこの受容体に結合することで筋肉麻痺を引き起こすが、マングースはこの受容体の構造が変異しており、毒が結合しにくいという遺伝的な防御機構を持つ。アフリカアシナガマングースやインドマングース(フイリマングース)の研究では、コブラ毒に対する耐性が確認されている。
ただし重要なのは、「耐性がある」ことと「無効である」ことは同義ではないという点だ。過剰量の毒を一度に注入されれば、マングースといえども致死に至る可能性はある。またハブの毒は出血毒(血液凝固阻害・組織壊死型)が主体であり、コブラの神経毒とは機序が異なる。つまり「コブラに強いマングース=ハブにも無敵」という図式は科学的には成立しない。
マングースの種類については、現在世界におよそ34種類が確認されており(アニマルフロンティア等の動物学資料が言及)、アフリカ大陸を中心に南アジア・中東・ヨーロッパ南部にも分布する。沖縄に導入されたフイリマングース(Urva auropunctata)はインド・スリランカ原産の小型種で、体重は500g〜1kg程度。一方、沖縄のハブは成体で1m超が当たり前という体格差から、闘技場では「演出」なしに毎回マングースが勝つわけではなかった。
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