京都の陸上競技の聖地、たけびしスタジアム京都。独特の風が吹くことで知られるこのトラックで、新星は見事なパフォーマンスを披露した。予選の段階から他を寄せ付けない走りをみせ、周囲の期待が最高潮に達した決勝レース。スターティングブロックを蹴り出した瞬間から、勝負はすでに決していたと言っても過言ではない。
中間失速の全くない美しい加速曲線を描き、フィニッシュラインを駆け抜けた瞬間のタイムは、まさに圧巻の一言。会場のアナウンスが大会新記録の誕生を告げると、スタンドを埋め尽くした保護者や他校の選手たちから惜しみない拍手が送られた。条件にも恵まれたとはいえ、このプレッシャーがかかる舞台で自己ベストをコンスタントに更新する勝負強さは、大物感を強く印象づけるものだった。