メディア環境が激変するなかでも、料理研究家という職業の求心力は衰えを知りません。各社が実施するアンケート調査やSNSのエンゲージメントデータを総合すると、女性料理研究家の人気ランキングでは、長年第一線を走り続ける重鎮と、デジタルネイティブ世代の支持を集める新星が共存する構図が浮き彫りになります。
筆頭に挙げられるのが栗原はるみ氏です。季刊誌『haru_mi』の休刊後もパーソナルマガジン『葵乃音(あおのね)』を立ち上げるなど、丁寧な暮らしと普遍的な美味しさを追求する姿勢は70代を迎えた今も幅広い世代の憧れです。一方、独自の奔放なキャラクターと圧倒的なスピード調理で国民的知名度を誇る平野レミ氏は、エネルギッシュなテレビ出演を継続し、お茶の間に元気を届け続けています。
その平野レミ氏の次男の妻であり、食育インストラクターとして確固たる地位を築いたのが和田明日香氏です。飾らない人柄とリアルな晩ごはん作りを追った書籍や番組が共感を呼び、子育て世代の絶大なメンターとなっています。また、ブログ発のおうち料理で一世を風靡したみきママ(藤原美樹)氏は、子育てが一段落したのちに大学で管理栄養士の国家資格を取得。専門的な知見をプラスした活動を展開するなど、有名女性料理研究家の現在はそれぞれのライフステージに応じて鮮やかな深化を遂げています。