潤沢な資金を用意できれば誰でも門戸が開かれるわけではありません。ASIJはアメリカ国籍保有者や英語圏からの外交官・駐在員子弟のためのナショナルスクールという設立起源を持つため、入学選考には厳格な優先順位ポリシー(Priority Tier)が敷かれています。
具体的には、米国パスポート保持者や兄弟姉妹がすでに在籍している家庭、母国への帰任前提のエクスパット家庭が最優先されます。その上で、純粋な日本国籍家庭(いわゆるNon-Native家庭)が出願する場合、以下のようなハードルをクリアしなければなりません。
- 生徒本人の英語力:年齢に応じたネイティブ同等のリスニング・スピーキング力。小学校高学年以降は、SSAT(Secondary School Admission Test)やMAPテストなどの標準化テストで高スコアが要求されます。
- 親の英語力と関与度:学校からの連絡文書、面談、保護者会はすべて英語で進行します。事務手続きのみならず、学校運営へのボランティア参加が頻繁に求められるため、「保護者双方が英語で円滑にディスカッションできること」が極めて重要視されます。
- 家庭の教育方針:単なる「英語習得」を目的とした出願は敬遠され、リベラルアーツ教育や多文化共生に対する本質的な共感が問われます。
関係者の証言によると、「面接で親が通訳を介さなければ対話できない場合、合格率は著しく低下する」とされています。学校と家庭が強固なパートナーシップを結べるかどうかが、実質的な最重要評価項目となっています。