親の戸籍から抜け出したいと考えた際によく検討されるのが「分籍(ぶんせき)」の手続きです。戸籍分離とも呼ばれるこの手続きは、成年に達していれば誰でも市区町村役場に「分籍届」を提出することで、親の戸籍から独立して自分を一頭とする新しい戸籍を作ることができます。
分籍を行う最大のメリットは、心理的な解放感を得られる点と、親の戸籍謄本を取り寄せた際に自分の現在住所などの情報が更新されにくくなる点です。
一方で、分籍には次のような明確な制限とデメリットが存在します。
・民法上の親子関係は消滅しない(扶養義務や相続権はそのまま残る)
・一度分籍すると元の親の戸籍には二度と戻れない
・親が戸籍を辿れば、新しく作られた戸籍の存在自体は判明する(閲覧制限を併用しない限り追跡を防ぐ決定打にはならない)
分籍はあくまで「戸籍の表記を分ける手続き」に過ぎないため、物理的な追跡防止を狙うのであれば、前述の住民票閲覧制限とセットで運用することが欠かせません。