十代の妊娠や命の選択というテーマは、これまでもメディアやポップカルチャーの中で繰り返し描かれ、世論を揺り動かしてきた。2006年に日本テレビ系列で放送され社会現象を巻き起こしたドラマ『14才の母 〜愛するために 生まれてきた〜』では、主演の志田未来が見せた鬼気迫る演技とともに、中学生の妊娠という当時タブー視されていた領域へ強烈な光を当てた。
時代が下り、産婦人科医療の現場をリアルかつ温かく描き出した『コウノドリ』では、若年層の望まない妊娠や性被害、社会的養護のあり方がより解像度高く描写された。これらの作品が投げかけた「命を産み育てる責任とは誰のものか」という問いは、令和の今も色褪せていない。
現在ではNetflixをはじめとする動画配信プラットフォームを通じて、国内外の多様な社会派ヒューマンドラマが十代の手元で手軽に視聴されている。海外作品における包括的セクシュアリティ教育の描写や、選択的シングルマザーの生き方に触れる若者が増えたことで、妊娠を単なる「恥」や「罪」として矮小化せず、自己決定権と人権の文脈で捉え直す機運が生まれつつある。