本作の代名詞とも言える怪人物・鳴滝(演:奥田達士)。彼が士の行く先々に現れては叫ぶ「おのれディケイド!」というフレーズは、放送当時から現在に至るまで数多のネットミームを生み出してきました。鳴滝の正体とおのれディケイドの伏線に関しては、劇中で明確な種明かしがなされないまま物語が進行したため、知恵袋やSNS上では様々な考察が飛び交い続けています。
制作サイドのコメントや各種媒体の分析を総合すると、鳴滝は特定の組織に属する幹部というよりも「作品の枠組み(オリジナルの平成ライダー世界)が崩されることを拒絶するファン自身のメタファー」あるいは「特撮世界そのものの免疫機能」として機能していたと解釈されています。正体をあえて曖昧に保ち続けることで、視聴者それぞれが想像の翼を広げる余白を残した好例と言えるでしょう。
また、仮面ライダーディケイドのネットの反応や評判を振り返ると、放送当初は「過去作の設定改変」に対して賛否両論の激しい議論が巻き起こりました。しかし、各作品のオリジナルキャストの客演やリスペクトに満ちた脚本、そして何より井上正大氏が体現する「通りすがりの仮面ライダー」としての風格が評価され、平成ライダーの枠組みを再定義した革新作として極めて高い評価を獲得しています。