紅葉の京都・永観堂で迫る見返り阿弥陀の深奥と混雑回避の裏技

紅葉の京都・永観堂で迫る見返り阿弥陀の深奥と混雑回避の裏技

紅葉の京都・永観堂で迫る見返り阿弥陀の深奥と混雑回避の裏技に関する注目トピックをまとめてご紹介します。関心のある方は必見です。

紅葉の華やぎを抜けて本堂(阿弥陀堂)の静寂に足を踏み入れると、息をのむような気配に包まれる。須弥壇の中央に安置されているのが、仏教美術の至宝として世界的に知られる、みかえり阿弥陀(重要文化財 阿弥陀如来立像である。通常の仏像とは異なり、左肩越しに斜め後ろを振り返るその姿は、一度目にすれば決して忘れることができない。

伝承によれば、平安時代後期の永保2年(1082年)、念仏行道に励んでいた永観律師の前に阿弥陀如来が先立って歩みを進めたという。驚きのあまり足を止めた律師に対し、仏は振り返り「永観、おそし」と優しく声をかけた。この言葉は単なる叱責ではない。自力で歩むのが遅い者、迷い立ち止まる者を決して見捨てることなく、歩調を合わせて待つという無条件の救済を象徴している。均整のとれた宋風の彫刻技法と、慈愛に満ちた柔和な表情。木彫の極致がここにある。

渡辺 美咲
著者

渡辺 美咲

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。