噂が独り歩きを始めた経緯を紐解くと、嵐ファンコミュニティ内における「遠征戦略のリアル」が浮き彫りになります。
2010年代、嵐のファンクラブ会員数は200万人を突破し、「日本一チケットが取れないアーティスト」と称されていました。首都圏の東京ドームや関西圏の京セラドームでは、ファンクラブ会員であっても数年連続で落選することが日常茶飯事でした。その中で、ファンコミュニティ(mixi、掲示板、黎明期のTwitterなど)で共有されたのが「札幌ドームは他会場より当選確率が高い(穴場である)」という攻略情報でした。
この「首都圏に比べれば当たりやすい」という相対的なニュアンスが、掲示板やまとめサイトを経由する過程で「応募が少ない」「チケットが余っている」「埋まっていないらしい」というネガティブな言説へと誇張・変質していったのです。
さらに、アンチファンによる意図的な煽り投稿や、開場直後・開演前の客席がまばらな時間帯の写真を悪意をもって切り取ったSNS投稿が「炎上」の火種となり、実態とは乖離した噂が定着する結果となりました。