細木数子スキャンダルと週刊誌報道の真相|Tv降板の裏側を追う

細木数子スキャンダルと週刊誌報道の真相|Tv降板の裏側を追う

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2008年3月、細木数子氏はレギュラー番組を一斉に降板し、事実上の引退状態に入りました。当時、会見や公式リリースで発表された理由は「本業である六星占術の継承と、後継者の育成・勉強に専念するため」という極めて前向きな名目でした。現在でもネット上の一部では「絶頂期に潔く身を引いた」と信じている声が散見されます。

しかし、これは芸能界とテレビ局がスキャンダルの類焼を防ぐために設えた「美しき建前」に過ぎません。その実態は、以下の構造的要因が重なったことによる「完全な強制終了」でした。

第一に、2007年秋に施行された政府指針「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」に伴い、メディア業界全体で反社会的勢力との関係遮断が急速に義務化されたことです。週刊誌によって暴力団関係者との親密な関係を詳細に報じられていた細木氏を起用し続けることは、放送局としての免許事業リスクに直結していました。

第二に、BPOに対する視聴者からの苦情件数が急増していた点です。「占いの範疇を超えて『地獄に落ちる』と脅す行為は放送基準に抵触するのではないか」という指摘が相次ぎ、番組審議会でも問題視されていました。つまり、自発的に退場したのではなく、「コンプライアンスの波に呑まれ、メディア側から事実上追放された」というのが冷徹な歴史の真実です。

山本 拓海
著者

山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。