規制が強化されて以降、日常的にガソリン携行缶を必要とする生活現場と、安全管理を担う給油所スタッフの間では、深い分断と摩擦が続いています。ネット上の掲示板やSNS、知恵袋などでは、双方の切迫した感情が交錯しています。
農作業や緑地管理に従事する地方在住の利用者からは、次のような切実な嘆きが頻繁に投稿されています。
「草刈機の燃料が切れたため、最寄りのスタンドへ向かったら『携行缶はやっていない』と断られ、3軒回ってようやく購入できた。農機具は自走してスタンドに行けないのだから、携行缶への給油を断られたら農業が成り立たない」
「何年も通っている顔なじみのスタンドなのに、毎回免許証のコピーを取られ、用紙に細かく書かされる。犯罪者扱いされているようで正直気分が悪い」
一方で、給油所の店長や現場スタッフ側にも、法規定を順守しようとするがゆえの苦渋の事情があります。業界関係者の証言によると、現場では日常的にカスタマーハラスメントに晒される過酷な実態が浮き彫りになっています。
「身分証の提示を求めた途端、『俺を疑うのか!』『昔からここで買っているのに面倒くさいことを言うな』と怒鳴り散らされることが日常茶飯事だった。アルバイトスタッフが精神的に追い詰められて退職してしまうケースもあり、経営判断として『携行缶販売の全面終了』に踏み切らざるを得なかった」
「給油伝票使用目的確認を形式的に行うだけでなく、怪しい挙動がないかを監視する心理的プレッシャーは想像以上に重い。1缶数百円程度の売上のために背負う法的・精神的リスクが大きすぎる」
このように、悪質な放火事件の再発を防ぐための制度設計が、現場スタッフへの過度な負担と、善良な一般生活者への不便さという形で跳ね返っているのが現状です。