電圧降下の許容範囲はなぜ厳格?内線規程基準と計算式の真相まとめ

電圧降下の許容範囲はなぜ厳格?内線規程基準と計算式の真相まとめ

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日本の民間規約として実質的な法規と同等の拘束力を持つ「内線規程(JEAC 8001)」において、低圧配線中の電圧降下基準は第1310-1節を中心に明確に定められています。実務の根底を支えるのは、経済産業省が定める「電気設備技術基準の解釈」であり、これに合致する技術的仕様として内線規程の具体的数値が運用されています。

基本的な骨子となるルールは、「幹線」および「分岐回路」において、それぞれ標準電圧の2%以下に抑えるというものです。しかし、受電方式や建物の受電場所によって例外的な緩和規定が存在します。電力会社から低圧で受電している場合と、ビルや工場のように構内のキュービクル(自家用受電設備・変圧器)から供給される場合とでは、許容される幹線電圧降下の設計値が異なります。

区分・受電条件幹線の許容電圧降下分岐回路の許容値合計許容値・実務上の判定基準低圧受電(電力会社引込口から供給)原則 2%以下原則 2%以下(こう長60m以下)合計 4%以下(電力会社の供給電圧変動を見越した厳格設定)構内変圧器受電(受電設備・キュービクル設置)原則 3%以下原則 2%以下合計 5%以下(構内でタップ調整が可能なため1%緩和)変圧器から遠い場合(幹線こう長が著しく長い)最大 5%以下まで(条件付き)1%〜2%以下に抑制義務合計 6%〜7%以下(受電電圧をタップで高めに送出できる特殊ケース)分岐回路の長こう長配線(こう長60m超〜120m以下)所定の幹線基準を厳守3%〜5%以下まで許容幹線側の電圧降下を削り、末端合計値が規格内に収まるよう按分設計が必須

実務設計で見落とされがちなのが、電力会社引込口から直接低圧で受電する場合、電力会社自体の送配電系統による電圧変動(±5〜10%の許容範囲)が既に存在している点です。したがって、建物内部でのロスは極力2%〜4%以内に抑え込まなければ、コンセント末端での電圧が90Vを割り込んでしまうことになります。

鈴木 陽菜
著者

鈴木 陽菜

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