正社員以外の雇用形態や無職・家事従事者にとって、休業損害の請求はさらに不当な減額圧力を受けやすい傾向にあります。相手方保険会社の担当者が「パートは休んだ分しか出ない」「専業主婦は無収入だから休業損害は0円」と一方的に虚偽の説明を行い、被害者が本来得られるべき賠償金を放棄させられるケースが横行しています。
パートやアルバイトの場合、週の労働日数が固定されていないシフト制勤務であっても、事故前3ヶ月間の給与総額を90日(または実稼働日数)で除した1日あたりの平均基礎収入を算出し、シフトに入っていたはずの日数や通院実日数に応じて補償されます。学生アルバイトであっても同様に請求権が存在します。
また、休業損害の主婦における請求方法は法制度上、強固に確立されています。家事労働は市場価値のある経済活動として評価され、厚生労働省が公表する「賃金構造基本統計調査(賃金センサス)」の学歴計・女性全年齢平均賃金を基礎収入として算定されます。専業主婦のみならず、パート勤務をしながら家事も担う兼業主婦(パート主婦)の場合、パートの実収入と賃金センサスのいずれか高い方を基礎として請求できる判例ルールが存在します。主婦には休業損害証明書は不要であり、世帯全員が記載された住民票を提出することで家庭内労働の事実を立証します。