取り外したブロアファンが故障しておらず異物混入や汚れのみである場合、または新品に交換する場合であっても、ユニットを外したタイミングこそが車内空調を劇的にリフレッシュする絶好のチャンスです。
シロッコファンには数ミリ間隔で数十枚のブレード(羽根)が配置されており、長年の使用によってタバコのヤニ、微細なホコリ、カビの胞子が分厚いスラッジとなって固着しています。これらは風量低下や悪臭、さらには重量バランスの崩れによる振動異音を引き起こします。
【ブロアファンの洗浄手順】
- モーター部分に水や洗剤が絶対に浸入しないよう、ビニール袋とマスキングテープでモーターハウジング全体を厳重に養生します。
- ファンの羽根部分に中性洗剤またはアルカリ性クリーナーをスプレーし、5分ほど放置して油分やヤニを浮かせます。
- 古い歯ブラシやナイロン製ブラシをブレードの隙間に差し込み、1枚ずつ丁寧に汚れを掻き出します。
- 水流で洗剤と汚れを洗い流した後、エアダスターやウエスで水分を完全に拭き取り、日陰で完全に乾燥させます。水分が残ったまま通電するとモーター内部がショートし故障の原因になります。
さらに、ブロアファンを取り外した開口部からは、エアコンの冷却熱交換器であるエバポレーターの表面がすぐ近くに露出します。市販のエバポレーター洗浄スプレー(ムースタイプまたはリキッドタイプ)のロングノズルをこの開口部から直接差し込み、フィン全体に洗浄剤を均一に吹き付けることで、プロのエアコンクリーニングに近い徹底脱臭と除菌効果が得られます。ブロアファンの脱着とエバポレーター洗浄を同時に施工することは、作業工数を最小限に抑えつつ新車時に匹敵するクリーンな風を取り戻す最も費用対効果の高いアプローチです。