ネット上の簡易レシピの中には「キャベツを炒めた後、最後にアンチョビペーストを加えて和える」と記載されているケースが見受けられます。しかし、これは最も生臭さが残りやすいNG調理法です。
アンチョビの発酵魚特有の生臭さ(トリメチルアミンなどの揮発性塩基)は、「冷たいオイルの段階から混ぜ合わせ、弱火で加熱すること」によって揮発し、香ばしい旨味へと昇華します。強火のフライパンに直接ペーストを落として焦げ付かせたり、加熱不十分なまま火を止めたりすると、魚臭さがキャベツ全体に移ってしまいます。
万が一、調理中にアンチョビを切らしてしまった場合のアンチョビペーストの代用についても、特性を理解しておく必要があります。
- ナンプラー(魚醤)+少量のバター:同じ魚介発酵調味料であるため最も風味が近く、小さじ1のナンプラーと5gのバターで豊かなコクを再現可能。
- ツナ缶(オイル漬け)+醤油+塩:手に入りやすく万人受けするが、アンチョビ特有の熟成香やパンチ力はマイルドになる。
- 味噌+オリーブオイル+にんにく:発酵の旨味と塩気は補えるものの、和風テイストに寄るため別ベクトルの料理として楽しむのが無難。