型枠セパのピッチ計算を間違えるとどうなる?パンク防止の完全マニュアル

型枠セパのピッチ計算を間違えるとどうなる?パンク防止の完全マニュアル

型枠セパのピッチ計算を間違えるとどうなる?パンク防止の完全マニュアルについて見逃せない ポイントを厳選して解説いたします。

型枠工事における最大のリスクである「パンク(型枠の破断・孕み)」を防ぐには、打設時にセパレーターにかかる引張力と、部材の許容引張力のバランスを計算で導き出す必要があります。

建築学会標準仕様書(JASS 5)や型枠支保工の構造計算指針に基づき、生コンクリートが型枠に及ぼす側圧($P$)は、打設速度($V$ m/h)、打ち上がり高さ($H$ m)、コンクリートの単位体積重量($\gamma = 23.5 \sim 24.0$ kN/m³)、コンクリート温度、流動性(スランプ・スランプフロー)などの係数から算出されます。下部にいくほど側圧は高くなり、一般壁の場合で$40 \sim 60 \text{ kN/m}^2$程度の側圧が設計基準値として設定されます。

この側圧に対して、セパレーター1本が負担する面積($A = \text{縦ピッチ } L_1 \times \text{横ピッチ } L_2$)から発生引張力($T = P \times A$)を計算します。使用するセパレーターの許容耐力を下回るよう、ピッチを割り付けなければなりません。

  • W5/16(2分5厘)丸セパ:許容引張耐力 約9.8 kN(破断荷重 約19.6 kN以上)
  • W3/8(3分)丸セパ:許容引張耐力 約14.7 kN(破断荷重 約29.4 kN以上)
  • W1/2(4分)丸セパ:許容引張耐力 約27.4 kN(破断荷重 約54.8 kN以上)

例えば、側圧が $50 \text{ kN/m}^2$ かかる下層部においてW5/16セパレーター(許容耐力 9.8 kN)を使用する場合、1本当たりの許容負担面積は $9.8 \div 50 = 0.196 \text{ m}^2$ となります。仮に縦ピッチを合板規格に合わせた 450mm(0.45m)とした場合、横ピッチは $0.196 \div 0.45 \fallingdotseq 0.435 \text{ m}$(435mm)以下に抑える必要があります。このため、現場では縦450mm × 横400mm(または300mm)の安全割付が標準的に採用されます。

中島 亮太
著者

中島 亮太

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。