血を分けた異母弟、エレン・イェーガーとの関係性は、物語全体の運命を決定づけた。ジークはエレンを「父親に洗脳された哀れな被害者」と思い込み、救い出そうと手を差し伸べる。しかし、「道」の世界で明かされたのは、弟の意志が兄の想像をはるかに超えて狂暴で絶対的なものだったという現実だ。
世界の滅亡を回避するために種族的安楽死を望んだ兄と、己の自由のために世界そのものを踏み潰す「地鳴らし」を選択した弟。二人の衝突は、肉親ゆえの執着と決定的な価値観の断絶を露わにした。理想の弟像を押し付けようとしたジークの脆さと、その絶望を突いたエレンの凄みが重なり合い、物語は破滅へと加速していった。