2016年5月、桂歌丸の勇退および春風亭昇太の司会就任という番組の歴史的転換期において、新メンバーとして抜擢されたのが2代目林家三平でした。当時45歳。名門・海老名家の次男であり、若手実力派としての呼び声も高かった彼への期待は極めて大きいものでした。しかし、約5年7ヶ月に及ぶ出演期間は、彼にとって試練の連続となったと報じられています。
ネット上やSNSでは毎週の放送後に「答えが空回りしている」「つまらない」といった厳しい声が散見され、視聴者からのプレッシャーは日を追うごとに増大していきました。周囲のベテラン回答者が絶妙な間と毒舌で客席を沸かせるなか、育ちの良さと素直な人柄が災いし、大喜利特有の「切り返し」や「キャラクターの確立」に苦戦する様子はお茶の間にも伝わっていました。
一部で囁かれた「番組サイドからの戦力外通告(クビ)」という噂に対し、演芸関係者や本人の手記・インタビューが示す事実は全く異なります。降板の決定打となったのは、「このまま座布団の上に甘んじていては、噺家として本物の腕が身につかない」という三平自身の強い危機感と自主的な申し出でした。公の場で見せた降板発表時の表情には、プレッシャーから解き放たれた安堵と同時に、芸道へ再挑戦する覚悟が滲んでいました。