早食い・大食いによる身体への影響は、イベント中の窒息事故だけにとどまりません。長期間にわたり極端な過食を繰り返すプロのフードファイターであっても、慢性的な消化器系への負担、糖尿病や脂質異常症などの生活習慣病、摂食障害のリスクと常に隣り合わせです。
もし身の回りで誰かが早食いによって喉を詰まらせた場合、1分1秒を争う迅速な救命措置が命を左右します。救急車(119番)を要請すると同時に、直ちに以下の気道異物除去手順を実行する必要があります。
【背部叩打法(はいぶこうだほう)】
患者の後ろに立ち、片手で胸を支えながら前傾姿勢にさせます。もう一方の手のひらの付け根(手根部)を使い、左右の肩甲骨の間を力強く連続して叩きます。
【ハイムリック法(腹部突き上げ法)】
意識がある成人に対して行います。背後から両腕を回し、一方の手で握り拳を作って患者のみぞおちのやや下(ヘソより上)に当てます。もう一方の手で握り拳を包み込み、すばやく手前上方に向かって強く引き上げます(※妊婦や乳児には実施せず、背部叩打法を選択)。
意識を失った場合は即座に心肺蘇生法(胸骨圧迫)を開始し、AEDの手配を行ってください。なお、掃除機のノズルを口に突っ込む行為は口腔内や咽頭を著しく損傷させる危険があるため、医療機関では推奨されていません。