Q1:「黄金の口」と「金口イオアン」「クリソストモス」は全員同じ人物のことですか?
A1:はい、すべて同一人物を指しています。古代ギリシャ語の尊称「クリュソストモス(Chrysostomos)」を日本語に直訳したものが「黄金の口」であり、漢字表記にしたものが「金口」です。キリスト教の教派による違いとして、正教会ではロシア語・教会スラヴ語経由の「金口イオアン」、カトリック教会などではラテン語経由の「金口ヨハネス」と呼び習わされています。
Q2:なぜあれほど弁舌が巧みだったのに、最後は追放されてしまったのですか?
A2:彼の雄弁さが、民衆を味方につける一方で、宮廷貴族や腐敗した教会高官たちの不正を容赦なく暴き立てたためです。特に東ローマ帝国の皇后エウドクシアの贅沢や独裁を公然と批判したことで政治的な罠に嵌められ、違法な会議によって解任・追放へと追い込まれました。
Q3:「黄金の口」が残した名言や説教は、現代でも読むことができますか?
A3:十分に読むことが可能です。ヨハネスの説教は当時の速記官によって極めて正確に記録されており、ギリシャ語教父の中で最大規模のテキストが現存しています。日本語訳としても『マタイ福音書講解』や『パウロ書簡講解』、各種選集が出版されており、キリスト教関連の図書館や学術書でその肉声に触れることができます。