多くの往年の歌手が晩年に金銭トラブルや生活苦から復帰を余儀なくされるなか、なぜ彼女はこれほど頑なに沈黙を守り続けられるのか。その背景には、盤石すぎる経済基盤の存在があります。報道各社の取材や登記情報によると、彼女はビルオーナーとしての不動産所得に加え、天文学的な音楽原盤・著作権の収入・印税を継続して得ています。
生前、マネジメントを一手に引き受けていた夫の郷鍈治さんは、ちあきなおみの卓越した才能を守るため、権利関係の管理を極めて厳密に行っていました。さらに、都内に複数の商業ビルや賃貸物件を取得していたため、芸能活動に頼らずとも巨額の不労所得が安定して入る仕組みが完成していたのです。
現在でもCDボックスやアナログレコードのリマスター盤が発売されるたびにヒットチャートの上位に顔を出し、若い世代のシティポップ・昭和歌謡ブームも手伝って再生回数は伸び続けています。金銭のためにステージへ戻る動機が最初から存在しないことが、完全引退を貫ける最大の土台となっています。