多くの参拝者や登山者が疑問に抱くのが、「いま山頂に見えている天の逆鉾は本物なのか」という点です。結論から言うと、現在高千穂峰の山頂に立っている天の逆鉾はレプリカ(複製)です。
長年風雨に晒されてきた天の逆鉾ですが、決定的な破損に見舞われたのは1913年(大正2年)の霧島山御鉢の噴火活動、あるいはそれに伴う地盤の変動・落石とされています。噴火の衝撃によってオリジナルの柄の部分が折損してしまいました。
その後、荒廃を惜しんだ有志や地元の篤志家によって、大正時代後期に現在見られる青銅製のレプリカが鋳造・再建され、山頂の溶岩岩盤に改めて頑丈に固定されました。折れて回収されたオリジナルの破片や残刀の一部は、島津家ゆかりの保管先や関連機関の手によって厳重に保存されていると伝えられています。