今回揺れが集中した山梨県東部・富士五湖エリアは、日本列島の地殻構造においても最も複雑で緊迫した衝突帯の一つだ。フィリピン海プレートがユーラシアプレートの下に押し込み、さらに北米プレートとひしめき合う三重点。この複雑極まりない圧迫力により、山梨県東部・富士五湖の地下には無数の微細な断層が網の目状に走っている。
過去100年の観測記録を振り返ると、このエリアでは時折、マグマ活動とは独立した形でM4〜M5クラスの群発地震が発生してきた。ただし、問題はその震源の浅さだ。地表近くの歪みが一気に解放されると、それが富士山の山体内部へ応力変化として伝播する。地質学者たちが注視しているのは、まさにこの「外部衝撃によるマグマだまりへの圧力伝播」という連動メカニズムに他ならない。