思い出横丁の真髄は、長年継ぎ足されてきたタレと職人の手技にあります。横丁を訪れるなら絶対に外せない代表的な4店舗の特性を客観的な指標で比較しました。
職人芸が光るうなぎ串「カブト」の流儀
1948年創業のカブトは、思い出横丁を語る上で欠かせない伝説的酒場です。席に着くとまず「一通り(えり焼き、きも焼き、ひれ焼き、一口蒲焼など計7本程度)」を注文するのが長年の暗黙のルール。うなぎの頭部を蒸して柔らかくした「えり焼き」の香ばしさ、脂の乗った「ひれ焼き」の凝縮された旨味は、焼酎ハイボール(通称・焼酎)と抜群の相性を誇ります。炭火の熱気と大将の無駄のない串捌きを目の前で眺める体験は、唯一無二の価値を持っています。
朝9時から賑わう町中華「岐阜屋」の圧倒的評判
横丁の中央通りと線路際通りをつなぐ通路に位置する岐阜屋は、巨大なコの字カウンターが特徴の大衆中華料理店です。朝9時の開店と同時に、夜勤明けの労働者や休日の呑兵衛が瓶ビールを傾けます。常連の絶大な支持を集める「木耳玉子炒め(きくらげたまごいため)」は、強火でサッと炒められた卵のふわふわ感と木耳のコリコリとした歯ごたえが絶妙。町中華特有の力強い塩気と旨味が、酒のピッチを自然と加速させます。