「脱水できない」と一口に言っても、その症状はさまざまだ。ドラムが全く回らない、途中で止まる、異音がして止まる、エラーコードが表示される——これらはすべて原因が異なる可能性がある。家電修理の専門情報サイト・Power Tool Labの解説によると、洗濯機が脱水できない・回転しない場合の原因は大きく以下の7つに集約される。
①洗濯物の片寄り(アンバランス):これは最も頻度が高い原因とされており、脱水不良のうち実に40〜50%前後を占めると業界関係者は指摘する。洗濯槽内で衣類が偏ると、回転時に振動が激しくなり、洗濯機の自動安全装置が作動して脱水を強制停止させる。特にバスタオルやジーンズなど重い衣類を単体で洗った場合に起きやすい。
②排水ホース・排水口の詰まり:脱水工程では大量の水を排出する必要があるが、排水経路に糸くずや洗剤カス、髪の毛が蓄積すると排水が完了せず、洗濯機が「排水未完了」と判断して脱水に進めない。「洗濯機排水できない脱水できない」という複合的な症状が出るのは、このケースがほとんどだ。
③ふたロック(蓋ロック)の誤作動・故障:縦型洗濯機の場合、ふたが正常にロックされていないと脱水が始まらない安全機能が働く。ふたロックセンサーの経年劣化や汚れの付着で誤作動が起きると、ふたを閉めているにもかかわらず「ふた開放状態」と誤認識され、脱水が実行されない。
④制御コンピューター(マイコン)の一時的な誤作動:洗濯物の偏りもなく、排水経路も問題ないのに動かない場合、洗濯機の制御コンピューターが一時的な誤作動を起こしている可能性がある——これは複数の専門情報ソースが一致して指摘する点だ。この場合は「リセット」(電源コードを2〜3分抜いて再接続)で解消するケースが多い。
⑤排水フィルター(糸くずフィルター)の詰まり:特にドラム式洗濯機で頻発する原因で、本体前面下部にある排水フィルターが糸くずや異物で塞がれると、排水不良から脱水不良へと連鎖する。月1回程度の清掃が推奨されているが、実態として半年〜1年以上清掃していないユーザーも多い。
⑥モーター・ベルトの故障:脱水槽を回転させるモーターや、縦型洗濯機で使われているVベルトの摩耗・断裂が原因で脱水回転しないケースもある。この場合は「ブーン」「キュルキュル」といった異音が先行することが多く、洗濯機脱水異音がするという症状が出ている場合は要注意だ。
⑦ドアロック(ドラム式)の不具合:ドラム式洗濯機では、扉が完全にロックされていないと脱水を含む全工程がストップする。ドアパッキンの変形やロック機構の劣化が原因で、扉を強く押しながら施錠するとロックが成功するケースもあるが、部品交換が必要なことも多い。