時計の針を少し戻そう。2013年、鬼才・園子温監督が放った血みどろの傑作『地獄でなぜ悪い』。あのアナーキーで愛おしい狂乱の現場で、二階堂ふみと星野源は鮮烈な印象を刻み込んだ。映画制作への狂おしい情熱を描いた作品で、二人が見せた歪で愛くるしいダイナミズムは今なお語り継がれている。
当時のふたりは、尖った才能を持つ若手実力派という立ち位置だった。しかし13年の年月を経て、お互いが描いてきた足跡はあまりにも巨大だ。かつての狂騒劇を経験した二人が再び同じフレームに収まったとき、どのような深みが生み出されるのか。オールドファンのみならず、現代の映画ファンが息を呑む理由がここにある。