契約書の条項の見方を正しくマスターするためには、日本の法制度における「条・項・号(じょう・こう・ごう)」という階層構造と、項の数え方の基本ルールを把握しておくことが不可欠だ。
日本の法律や契約書は、以下の3段階のピラミッド構造で記述されている。
1. 条(じょう):契約の基本単位(大見出し)。「第1条」「第2条」のように漢数字やアラビア数字で表記される。
2. 項(こう):条文の中を意味ごとに区切る段落(中見出し・パラグラフ)。
3. 号(ごう):条件や具体例を箇条書きで列挙する単位(小見出し)。「(1)(2)(3)」や漢数字の「一、二、三」で表記される。
ここで最大の落とし穴となるのが、「第1項には番号が振られない」という公用文・法令の記述ルールである。
一般的な契約書では、「第○条(見出し)」のすぐ下にある第1段落には「1」という数字が付かず、いきなり文章から始まる。そして、2つ目の段落から「2」「3」といった数字が割り振られる。つまり、文頭に数字がない第1段落こそが「第1項」であり、数字の「2」から始まる段落は「第2項」となる。第2項に「前項」と書かれていた場合、数字が振られていない第1段落(第1項)を指していることになるため、数え間違いに注意しなければならない。