ファッションだけでなく、食と空間の体験も劇的な進化を遂げている。通り沿いに点在するカフェは、単にコーヒーを提供する場所ではない。ロースターとしてのこだわりはもちろんのこと、サウンドデザインや照明、さらには店内に展示された現代アート作品に至るまで、徹底的に計算し尽くされたプライベート・ギャラリーのような空間が広がる。
自家焙煎のスペシャルティコーヒーを手に、開放的なテラス席でストリートを行き交う人々を眺める時間は、ここを訪れるすべての人々にとって不可欠なリチュアル(儀式)となっている。テイクアウトしたドリンクを手に路地を散策するスタイルは、南堀江という街のアイデンティティの一部として完全に定着した。