蒲郡に関して広く信じられている言説の中には、明確な誤解や時代遅れの思い込みがいくつか混ざり合っています。ここでは代表的な2つの盲点を是正します。
誤解1:「広大な水面だから、枠なり進入が絶対に崩れない」
ピットから第2ターンマークまでの距離が十分に取られているため、蒲郡は「ピット離れで多少の差がついても枠なり進入に収まりやすい」と解説されることが多々あります。しかし、これは半分正しく、半分は危険な罠です。
近年のプロペラ制度において、ピット離れ特化型のチルト跳ね上げや出足重視の調整を行うベテランイン屋が参戦した場合、第2マークまでのコース取りで内側を奪取する場面は決して珍しくありません。進入固定レースを除き、「どうせ枠なりだろう」と決めつけて前検タイムや展示進入を見落とすと、スタート展示でコースが大きく入れ替わり、想定していた展開予想が一瞬で水泡に帰します。
誤解2:「G1オールジャパン竹島特別はイン鉄板のレースが続く」
蒲郡の周年記念競走である「G1オールジャパン竹島特別」。全国のトップレーサーが集結するこの記念レースでは、一流選手のイン逃げが連発して配当が安くなるというイメージを持たれがちです。しかし現実は異なります。
全国屈指の超一流選手が集うからこそ、2コースから6コースのレーサーたちも0台前半の鋭いスタートを均一に踏み込んできます。誰もが妥協しない超ハイレベルなスリットラインが形成されるため、1マークで少しでもインがターンをミスすれば、一瞬の隙を突いた強烈なまくり差しが3艇同時に飛び込んでくる修羅場と化します。記念レースの準優勝戦や優勝戦ほど、道中の抜き合いを含めた大激戦となり、思わぬ高配当を生み出すケースが後を絶ちません。