天達さんの足跡を語る上で欠かせないのが、名司会者・小倉智昭さんとの強い絆と、並外れた苦労人のバックグラウンドです。天達武史の経歴プロフィールを振り返ると、華やかなキー局のレギュラーキャスターに至る道のりは決して平坦なものではありませんでした。
1975年4月18日生まれ、神奈川県横須賀市出身。高校時代は野球に打ち込み、卒業後はファミリーレストランの厨房で約9年間にわたりアルバイトリーダーとして勤務していました。食材の発注業務を担当する中で「天候によって客足や売れるメニューが劇的に変わる」ことに気付いたことが、天候予測に興味を持った原点です。
そこから気象予報士を目指すものの、合格率5%前後といわれる国家試験に7回連続で不合格。経済的にも精神的にも追い詰められる中、周囲の支えを受けながら挑んだ8回目の試験で見事に合格を勝ち取りました。その後、日本気象協会を経て、関口宏さんが主宰する芸能事務所「三桂」に所属。2005年10月、『とくダネ!』のお天気コーナーに大抜擢されます。
当初は緊張のあまり言葉に詰まることも多かった天達さんに対し、メインキャスターの小倉智昭さんが親しみを込めて叫んだのが「あまたつー!」のコールでした。この呼びかけは瞬く間に全国へ浸透し、オリコンが調査する「好きなお天気キャスター・気象予報士ランキング」で歴代最多となる通算10回以上の1位を獲得、見事殿堂入りを果たす原動力となりました。
2021年3月の『とくダネ!』番組終了に伴い、長年親しまれたコールは幕を閉じましたが、天達さんはメディアのインタビューにおいて「小倉さんから教わったのは、視聴者に寄り添い、難しい言葉を使わずに命を守る情報を伝えるプロ意識だった」と深い敬意と感謝を語り続けています。