エンターテインメントの世界、特に近年ヒットを記録している恋愛ドラマやウェブトゥーンにおいて、この存在の価値は急上昇している。完璧すぎる本命キャラクターよりも、一途にヒロインを想いながらも報われない「当て馬」の男性キャラクターに視聴者の熱狂的な支持が集まる現象が常態化しているのだ。
SNS上では「#当て馬枠」というハッシュタグがトレンド入りし、彼らの報われなさに涙するファンコミュニティが乱立する。完璧なハッピーエンドよりも、不条理な現実の中で葛藤する姿に、現代人は強いリアリティと共感を抱くのだろう。皮肉にも、主役を引き立てるための装置だったはずの彼らが、コンテンツの消費価値を決定づける主役に躍り出ている。