大動脈解離の前兆はある?胸や背中の激痛と生存率・命を守る初期対応

大動脈解離の前兆はある?胸や背中の激痛と生存率・命を守る初期対応

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大動脈解離は、血管のどの部位が裂けたかによって病型が分かれ、治療方針や緊急度、助かる確率が劇的に変わります。国際的に用いられる「スタンフォード分類」では、以下の2つに大別されます。

【スタンフォードA型(上行大動脈に解離があるタイプ)】
心臓から出てすぐの「上行大動脈」に解離が及んでいる状態です。心タンポナーデ(心臓の周囲に血液が溜まり圧迫される状態)や急性大動脈弁閉鎖不全、心筋梗塞などを併発しやすく、発症直後から1時間ごとに死亡率が1〜2%ずつ上昇します。無治療の場合、48時間以内の死亡率は約50%に達するため、診断がつき次第、人工血管置換術などの緊急手術が必須となります。迅速な手術を受けることで、救命率は約70〜80%以上まで向上します。

【スタンフォードB型(下行大動脈のみに解離があるタイプ)】
脳や腕に血液を送る動脈を過ぎた後(下行大動脈)から足に向かう部分のみが裂けるタイプです。主要臓器の血流障害や破裂の兆候がなければ、まずはICU(集中治療室)での厳格な降圧治療と安静療法(保存的治療)が選択されます。入院死亡率は約10%前後とA型に比べて低いものの、慢性期に血管がコブのように膨らむ「解離性大動脈瘤」へと進行するリスクがあり、ステントグラフト内挿術などの追加治療が必要となる場合があります。

吉田 誠
著者

吉田 誠

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