SNSや知恵袋などで散見される「ルールが厳しすぎて怒られるのではないか」「敷居が高くて初心者は居心地が悪いのでは」という懸念の声。しかし、実際に館へ足を踏み入れた来訪者の口コミを精査すると、そうした先入観とはまったく異なる現場のリアルが浮かび上がります。
利用者の満足度を支えているのは、外見だけの接客ではなく、徹底的に訓練されたプロフェッショナルな給仕技術です。ドアマンに迎えられて扉をくぐると、フロアを統括する「執事(ハウススチュワード)」と給仕を担当する「フットマン」が深々とお辞儀をし、「おかえりなさいませ、お嬢様(旦那様)」と語りかけてきます。この瞬間に日常のノイズが遮断され、館の住人としての時間が始まります。
「敷居が高い」と感じられる要因の一つは、館内での写真撮影が一切禁止されている点にあります。スマートフォンの画面を見る行為すら世界観を損ねるため推奨されません。現代のSNS映えを前提としたカフェとは真逆のアプローチですが、この「デジタルデトックスを強制される環境」こそが、かえって非日常への没入感を最大化させていると高く評価されています。
料理のクオリティに対する評価も群を抜いています。専属シェフが腕を振るうキッシュやローストビーフ、専属パティシエが手がける月替わりのアフタヌーンティーセット(代表的な「アンナマリア」など)は、一流ホテルのラウンジに匹敵する味わいです。さらに、常時数十種類以上ストックされている紅茶は、カップの温め方から注ぎ方、茶葉の抽出温度に至るまで完璧にコントロールされています。