親しみやすさを込めて「サリー」と呼ばれる彼の正式名称は、ジェームズ・P・サリバン(James P. Sullivan)です。名門「サリバン家」の血筋を引く毛並みの良いエリートであり、モンスターズ・インク社における最重要稼働セクション「怖がらせフロア」のエースとしてその名を轟かせていました。
スクリーン越しにも圧倒されるその体躯は、ピクサーのアニメーションスタジオが公表しているアーカイブ資料によると、身長は約7フィート6インチ(約228〜230cm)、体重は700ポンド以上(約340〜360kg)と設定されています。一般的な成人男性の3倍近い質量を誇る巨体でありながら、俊敏な身のこなしと柔らかな毛並みを併せ持つ点がサリーのビジュアル的個性です。
この毛並みのリアリティを追求するため、ピクサーの技術陣は当時としては前代未聞のシミュレーションプログラム「Fizt」を開発しました。サリーの全身に生えている毛の総数は実に232万413本。1フレームを描画(レンダリング)するだけで平均11〜12時間を要したという逸話は、映画制作現場における伝説的な技術革新として語り継がれています。