検索エンジンやSNSのサジェストに「完結」「打ち切り」といった不穏なキーワードが並ぶことがありますが、結論から言えば『リィンカーネーションの花弁』は完結しておらず、現在も堂々連載中です。ではなぜ、このような誤った噂がまことしやかに囁かれるようになったのか。出版業界の動向と連載履歴を追うと、3つの明確な要因が浮かび上がります。
第1の要因は、連載媒体の移行(紙媒体からWEB媒体へ)です。本作は2014年7月号の『月刊コミックブレイド』(マッグガーデン)で連載がスタートしましたが、同誌の休刊およびWEB移行に伴い、公式配信サイト「マグコミ(MAGCOMI)」へと主戦場を移しました。紙の雑誌を追っていた読者が「雑誌で見かけなくなった=連載終了・打ち切り」と早合点したケースが多発しました。
第2の要因は、徹底したクオリティ維持に伴う休載や刊行ペースの変動です。作者の小西幹久氏が織り成す超緻密な作画と複雑怪奇な異能サスペンスは、膨大な作画コストとプロット構築を要します。月刊ペースや隔週ペースの合間に休載が挟まることで、ネット掲示板などで「打ち切りの危機か」と騒がれる現象が定期的に発生していました。
第3の要因は、作中における衝撃的な怒涛の展開と節目(章の区切り)です。主人公たちが所属する「偉人の杜」と対立組織「罪の枝(八極徒)」との熾烈な全面戦争において、主要キャラクターが容赦なく散っていくハードな展開が続きました。あまりの激震に「物語が最終回に向かって畳みに入っているのでは」という読者の憶測が、伝言ゲームのように「完結した」という誤情報へ変貌していったのです。