静止画のネタとして親しまれていたこのフレーズが、全世代を巻き込む社会現象へと変貌した背景には、プラットフォームの進化が深く関係しています。にゃんでやねんの流行理由を紐解く上で、ショート動画プラットフォームとメッセージングアプリの存在は見逃せません。
口火を切ったのは、にゃんでやねんTikTokのショート動画トレンドです。テンポの良い関西弁のツッコミ音声や、コミカルな効果音に合わせて、猫が飼い主のボケに対して手を叩くような編集を施したにゃんでやねん動画が次々と投稿されました。アルゴリズムの後押しを受けた動画は瞬く間に数百万再生を連発し、「ツッコミを入れる猫=最高に癒やされる笑い」という共通認識がZ世代から中高年層にまで瞬時に刷り込まれたのです。
これと並行して日常のコミュニケーションインフラとなったのが、にゃんでやねんLINEスタンプの急拡大です。テキストだけでは角が立ちがちな「それは違う」「おかしい」という否定の意思表示を、脱力感あふれる猫の姿を借りて伝えることで、人間関係の摩擦を極限まで減らすツールとして定着しました。「怒っているわけではないけれど、クスッと笑いながらツッコミを入れたい」という現代人の本音に、この上なくフィットした結果といえます。