東出昌大のキャリアを語る上で避けて通れないのが、2020年1月に報じられた唐田えりかとの不倫問題と、それに伴う杏との離婚です。当時、NHK連続テレビ小説『ごちそうさん』での共演を機に結ばれた2人は「理想の芸能人夫婦」として圧倒的な支持を集めていただけに、世間のバッシングは苛烈を極めました。
大手企業のCM契約はすべて打ち切られ、違約金は数億円規模に達したと報じられました。さらに2022年には当時の所属事務所であるユマニテからも契約を解除され、事実上の孤立無援状態に陥ります。3人の子供を引き取った元妻の杏はその後、フランス・パリへと生活拠点を移しました。
このどん底の時期に東出昌大が選んだのが、スマートフォンも通じにくい山奥への移住でした。世間からの猛烈なキャンセルカルチャーと過剰なメディアスクラムから逃れるための選択であったと同時に、「命を自らの手で奪い、自らの手で食べる」という極限の原始的生活に身を置くことで、自らの内面と罪悪感に徹底的に向き合う時間となったことが、ドキュメンタリー映画『WILL』などでも克明に描かれています。