映画『ズートピア』の音楽的アイデンティティを決定づけたのが、主題歌「トライ・エヴリシング(Try Everything)」です。作詞・作曲には世界的人気シンガーソングライターのSia(シーア)と、数々のビルボード首位曲を送り出してきた制作チームStargate(スターゲイト)が名を連ねており、ポップミュージックとしての強靭な骨格を備えています。
原曲を担当したのは、コロンビア出身の世界的スーパースターであり、劇中でも動物たちのカリスマシンガー「ガゼル」の声を演じたシャキーラ(Shakira)です。彼女特有の野生的でダイナミックなビブラートとラテン由来の跳躍感あるリズムは、多種多様な動物たちが共生する大都市ズートピアの多様性と生命力を象徴していました。
一方、日本語吹き替え版の歌手として抜擢されたのが元E-girlsのDream Amiです。抜擢当時、ディズニー側から求められたのは「等身大のジュディ・ホップスが抱く純粋な夢と、傷つきながらも一歩を踏み出す健気さ」でした。シャキーラ版が「人々を導く完成されたアイコンの力強さ」を提示したのに対し、Dream Ami版は「不器用ながらも懸命に走る個人の息づかい」にフォーカスしており、日本語特有の母音の響きを活かした透明感のある歌唱が高く評価されました。