不祥事の発覚を受け、総務省は即座に強い遺憾の意を表明し、行政指導に踏み切った。国の交付金が投入されている国際放送事業において、国家の安全保障や外交方針に関わる領土問題で不適切な主張が流布されたことは、行政側にとっても看過できない事態だったからだ。
この危機に対し、会長の稲葉延雄を頂点とする経営陣は迅速な対応を迫られた。役員報酬の自主返納にとどまらず、外部委託契約の抜本的見直し、さらには事前録音方式への全面切替という断固たる措置を講じた。長年続いてきた生放送運用を事実上放棄してでもリスクを排除するという決断は、組織内に大きな激震をもたらした。